いしだあゆみ「いしだあゆみ+2」

以前レビューしたことあったかとおもうけれど、タワレコから再発されたのでその感想など。
アルファの版権がいまソニーに移管されているのでファクトリーはソニーからblu-specCD2にてプレス。未CD化のマスターも含め、まるっとアルファからソニーに行っていたことには安堵。
長らくレコードで聞きまくっていた音源なのでレコードとの音質差は少なからずあり、レコードの音像がとてもシャープなのに比べてCDの方はソフトでかつ薄味。元の録音がかなり優秀な盤なので、悪いという印象にはならないにしても、淡白になったなと思った。かなり音量を上げて聞いても音に粗が見当たらない感じ。たぶん、過度なリマスター等は施さず、フラットトランスファーに近いマスタリングなのかなと思う。それでも80年代初頭のマスターだから多少の劣化はあるものと思うけれど、それが今回のCDのなんというか、彩度が低い感じ?に出ているのかなぁと感じる。でもこれもこれで悪くないかなと思う。このアルバムからもシングルカットされた「赤いギヤマン」「波になって」は既に他のCDでお目見えしていて、コロムビアからの盤ですけど、あちらはあちらで均等にマスタリングされているのだろう、聞いていても他のものと違和感なくバランスが取れていたから。
今回の再発の痛い点はボーナストラックに「羽衣天女」「囁きのリフレイン」が追加されてしまった点。同時期の音源とはいえ、こちらはソニーからのリリース。しかも既にCD化されているのに初CD化の勇み足をして、帯を訂正するという失態。なまじソニーで版権持ってるから入れてやろうというサービス精神が徒になった典型だろう。ほんとに初CD化なら快挙だったかもしれないけれど、このCDを買うほどのコアな方々は既にベスト等でお持ちの方が殆どでしたでしょうから、マジ要らなかった。蛇足もいいとこ。作風も全然違うので作品の統一性崩れまくり。残念の極み。