小椋佳を見に行ってきた

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近所の会館に小椋佳が来るというので、この機会を逃すともうアレかなと思い、行っちゃったんだけど。事前情報というか、近年の小椋佳の活動とかなーんも調べずに行ったの。まぁ、調べても行ってたと思うんだけど、やっぱ小椋佳一度は拝みたいじゃない?だって寺山修司に見出されてデビューした小椋佳ですよ。しまいに星勝プログレやってた人だよ。

それに思い出したわ。私、Yahoo!以前にやってたブログで小椋佳の写真集アップしたことあったわ。残念ながら母体サーバー終了と共に消滅してしまった。写真集といっても小椋佳のインストレコードに付いてたプチ写真集なんだけどね。全盛期の小椋佳はもう、ただ抱きしめたいという佇まいだったわよ。

HDD検索したら発掘出来たわ。見直したらけっこう酷いこと書いてた。ごめんね佳ちゃん。せっかく発掘したのでキャプチャだけどアップしとく。ちなみに2007年頃にアップした内容。

 

 

どうだった?好きになった?私はベンチのショットが好きよ。

 

それにしても今はいい時代で、こんな全盛期の小椋佳を動画で見ることが出来るんだから、私も初めて見る動画よ。

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昭和51年(76年)放送。(当時32才)
いいよねー。実にいい。ビジュアル系です。小椋佳は正にビジュアル系。
この公開ライブは3000人程度の募集に約11万人の応募が届いたとか。わかるわー。
当時の小椋佳は媒体に宣材写真をほとんど提供していなかったらしいので、テレビでのご本尊のご開帳にさぞかし世間はときめいたことでしょう。

 

www.youtube.com91年のライブ。当時47才。

 

で、今回の公演に近い内容の小椋佳がこちら。

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実は佳ちゃん、去年のこのファイナルツアーを最後にコンサート活動は終了する予定だったそうで、「ツアーが終わった翌日にばったり死ねたらよかったんだけど」と予定が狂った?みたいなことを言っていて、今回の公演はご自身でも「一度(コンサートを)辞めると言っておきながらまだ稼ごうとか強欲な奴だと思われるかもしれませんが」なんて自虐していましたが、そういった具合なので、ほんとに余生のおまけの終始老人自虐トーク満載のコンサートだった。歌唱はこのファイナルコンサートよりも更に不安定で本人もステージに登場した時点で「最後まで歌えるかどうか…」とか言っちゃうくらいなので、観客全員が小椋佳の具合を見守るような心境で、晩年の志ん生とかそういうレベルだった。バックはアコギとフルートとキーボードの編成。メンバー紹介は無し。リズムとかはオケで流してそれに合わせて演奏している感じ。2曲おきにトーク。近年のツアー用に作られた新曲を起と結に置いて、あとは往年の代表曲と提供したヒット曲で構成された内容で新曲以外は全部知っている曲だった。プログレ期の傑作「めまい」もやってくれたのでよかった。それにしても佳ちゃん未だにヘビースモーカーで一日にタバコ40本吸うとか、ライターを散々探して諦めたら手にずっと握っていただの、下肢の血流が悪くて半年に一度手術を受けているだの、孫と遊んでも10分で疲れるだの、自虐ネタは豊富。佳ちゃん御年79才。

曲に対しての裏話なんかも、「少しは私に愛を下さい」は恋愛の歌ではなくて、小椋佳が銀行の海外留学制度を使ってカナダに行ってる時に、何の連絡もなく他銀行と合併した事に対しての怨み節だったとか、「めまい」の一節「時は私にめまいだけを残して行く」は小椋佳の銀行時代の同僚であり画家、詩人の友人が作ったフレーズを「これいいね」と頂戴して作ったとか。その曲が売れた印税をその友人に分けて海外への渡航に使っていたとか。そんなことが当時の銀行員に許されたのか、許されませんねみたいな話をしていた。その友人は現在パーキンソンを患っているとか。正味一時間半程度のコンサートでしたが、今の小椋佳を鑑みればこれでも上等ではないかしらと思えました。ほんと見られる時に見ておかないと、私自身だってこの先どうなるかわかんないんだから。