フランク永井コンプリートシングルコレクション

成孔さんのラジオでかかってたけど、めちゃカッコイイなこの曲





実は去年の春に入手して以来、封を開いてさえ居なかったフランクのボックス。
なんというか、圧倒的な物量を前に軽はずみに聞き始める事が出来なかったのね。
かつてこれほどに待ち焦がれた音源集は無かったとさえ言い切れるのに、
年のせいにはしたくないけど、十年前ならすぐに手を付けていただろうに
別に心の整理が付いたとかじゃないけど、なんとなく私にとってのフランクのイメージって
冬なのよね。だから冬…って、冬なら既に去年一度訪れてるじゃん。
でも、フランクを聞き始めるには最高の季節なのよ冬。
冬がいいのよ。フランクはね。そんな冬がイメージのフランク永井のシングル大全集を
やっと開封して聞き始めています。
このブログでも何度か懸念していたマスターテープの紛失というか、現存していないのではという問題は、音源を聞く限り、私の取り越し苦労だったというのが答え。ただし、ビクターはかつて過去音源のアナログマスターをCDマスター用にデジタル化した際に古いマスターを処分した(これはフランクに限らず)ようなことを公言していたと記憶しているので、殆どの音源はCDマスター用にデジタル化したものを今回新たにリマスタリングしたものと思われる。ライナーには詳しいリマスタリングの過程の明記は当然ないのだが、「経年劣化の激しいマスターテープからのデジタル化を含め」といった記述はあるので、全部ではないだろうけど、マスターテープからの初デジタル化音源も多く含まれているのだろう。聞く限り特に大きな問題はないんじゃないかしら。なんだか音がまろやかでエッジがないような気がして、部分的に既出の音源と聞き比べて見たけど、大きな差はなかった。
ほんともっと早く出して欲しかったなと思いながらも、一年半も寝かせておいて何を今更。
タイトルは知っていたけど、聞いたことがなかった曲なんかも、思い描いていたイメージとかけ離れていたりして、なんとも。
「ほんとは好きなのに」なんかは、歌は普通なのに、アレンジとか全体の雰囲気がなんかやばくていいわ。あと、幼児ものの歌けっこうやってるね。企画もの特有の愉快さがあっていいわ。
なんせ膨大なのでなかなか聞ききれないが、開封した以上は責任もって聞かせて頂くわ。

しっかし、これらの音源に真摯にリーチしたかっただろう層の半分以上がもう鬼籍か聞く所じゃない状態になっていよう時にただただ遅すぎることだけが悔やまれるボックスですわ。こういう企画のほとんどが監修者待ちで監修者が現れない限り音源化されない状況なんだろうなって思う。