浅川マキ「アメリカの夜」(リマスター盤)

浅川マキのアメリカの夜のリマスター盤を捨て値で入手したので聞いてみる。
これ、けっこう別物よ。完全にロックのマスタリングになっている。
リズムがかなり重厚。全体の音色も濃厚。あまりすき間を感じない。
旧盤の素っ気ない渇いた感じはこれっぽちもない。
こんなに印象かわるものかしら?旧盤だと明菜のソリチュードみたいと思ったスネア音も
すごくドシッと迫ってくる。不自然な感じこそないんだけれど、果たしてこれがマキが想定した
音なのかと考えるともう、わかりようがないよね。違うんでしょう。きっと。
旧盤のマキのボックスはマキ監修なのだから音質はあちらに準拠するのが当然なわけだわね。
アメリカの夜はDARKNESSシリーズでもコンプしてるか。あちらもマキ公認よね。
そう考えるとデスよ。今回CDで初お目見えになった「who's knocking on my door」あたりの音は、マキ存命時のCD音源が存在してないから、比べるならLPとなんでしょうが、LP盤そのものがレアだし、LPってハード(システム)やカートリッジで音がいくらでも変わっちゃう不確かなメディアだから一慨に比べ切れないじゃない。なんだか既に音の指標というか目安を失ってしまったような感じよね。
「あのリマスターは私が想定した音じゃないのです」とか言っても、もう後の祭りなんですよ。マキさん。