松島トモ子「家をでるとき」

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たぶん76年あたりのリリース。
一曲目が荒井由実書き下ろしで出だしの歌い方なんてたぶん、ユーミンのデモテープそのままの感じでうたっちゃったんじゃないかしらってかんじのロボぶりでやばいやばいとおもったけれど、さびになるともうあれです。松島トモ子は歌の自力というか、基礎はある人だと思うので、とたんに倍賞千恵子朝丘雪路風になってしまうんですね。惜しいよね。唱歌風というのか、折り目正しく歌い上げすぎちゃう。「九月のパリ」とかは越路吹雪まんまだったり、トモ子にそれは求めてない感がふつふつと来てしまう。ウイスパーぎみに歌う部分はいいんだけど、さびは結局歌い上げちゃうからなぁ。曲全体で成功しているのは少ない。やっぱり歌いたく成っちゃうんだろうな。
楽曲は荒井由実のほか、みなみらんぼう杉田二郎小室等、及川恒平、小椋佳、りりーなどその当時のフォーク、ニューミュージック陣営です。雰囲気はいしだあゆみの「ファンタジー」とかに近い(要はウインターアルバム)けど、あんなにまとまってないし、ポップスとしては弱い。でも、こういう完全なオリジナルアルバムってのは存在としては珍しいのでは。なぜトモ子だったのかは疑問ではあるけど。