優先事項
「無くした物を探してるわけじゃない 去りゆくものを見つめているだけ」
は、多岐川裕美のアルバム「薫」の「イレヴン・オクロック・ティ」の中の一節。
作詞は瓜生秀人によるもの。
やっぱり、裕美はいいわね。この十年で一番飽きが来なかったジャンルが多岐川裕美。
私の中で多岐川裕美は血肉化しているので、もはや払拭することは不可能。
昔よく「無人島にアルバム三枚だけ持って行くなら何を選ぶ?」って質問あったけど、多岐川裕美の「薫」は筆頭かな。あと二枚は悩むな、即答出来ないね。その時の気分でも変わってしまうし。ちなみに、あと二枚も全部多岐川裕美ってわけでなない。そりゃ初期コンピの「酸っぱい経験/濡れてさよなら」は私の裕美とのファーストコンタクトで「消印はニース」に関しては人生の数曲に入る名曲なんだけど、アルバムとしての「薫」はやっぱり別格なのよね。ラストの渡哲也とのデュエットは蛇足ではあるけど省けばいいだけの話。
多岐川裕美原理主義といってもらってもいいけど、当の多岐川裕美に関しては私はそれほど知らないし、それほど興味はない。結局はその時代に作られた作品が素晴らしかったって事なんで、それはそれでいいじゃない。だいたいそんなものでしょう。
ちなみに「薫」はそれほど数は出ないけど、たいしたプレミアは付いていないので高くないです。私はストックで複数枚所持しています。歌詞無し、見本盤、レンタル落ち等。普段聞く用は主にレンタル落ちだが、そのレンタル落ちでさえすこぶる状態がいい。
去年入手したアルバムでかなりよかったのが西田佐知子の「叙情曲を歌う」。
名の通り、唱歌等を歌ったアルバムで12インチ盤と10インチ盤があり、12インチ盤は二曲多い。状態の悪い12インチ盤を安価で入手したが、ノイズは多いが音質は優れていた。抑制の効いた空間に広がりのある編成のバックトラックはチルアウト、音響系にも通じるトリッピーな内容。ジャケの霧中に浮かぶ西田佐知子そのままのボーカルが十分にあちらに誘ってくれます。
www.youtube.com作中で一番の霊験あらたかな世界を展開。俗世ではないのは確か。
雅ながらもともとサイケな響きがある古典楽器の「笙(しょう)」をここまでトリッピーに生かした例をあまり知らないですね。巡礼のような鈴の音も◎。
www.youtube.com雅も度を超すとサイケになる好例。
昔の邦画の劇中音楽のような潰れた音質の味わいはレコードのコンディションの悪さも一因かもしれないですが。CDクオリティで聞いたらだいぶ印象も変わるでしょう。
(ちなみに通販限定の五枚組ボックスにてこのアルバムの大半はCD化はされている模様)
www.youtube.com作中では標準的な出来だが、「涙がかわくまで」の例を出すまでもなく、ロングトーンになるとぼわっと広がる真空管的なエコーが、当時の西田佐知子にはこのエコー専門のエンジニアがいたんじゃないかしら?って思うくらいここちよい。更に音数少ない演奏の抑制感が慎ましくて美しい。
ところで、
ねんしのもくひょうとかきらいでできたためしないんだけど、とりあえず、もくひょうとかじゃなくて優先事項として、なんかやっときたいことかいとく。
スマホが出て来て表向き役目が低くなってきてはいるPCですが、やはりデータバンクとしてPCは絶対必要なわけで、うちのPC、15年落ちのmacpro(early2008)なんですね。もうOSのアップグレードも終了しており、アプリのアップグレードすら出来ないし、夏が来る度にメモリが壊れ、パフォーマンスも低下して、使えないことはないが、要するにもう限界なので買い換えようかなと思っているわけですが、私が使っているMacproが一応earlyシリーズの最終形で、それがMidシリーズの初期型にするだけでアップグレード出来るOSが上がったり、メモリも安価に手に入れやすかったりでだいぶ環境は変わるのですが、それでさえもう既に最新のOSにはならないんだけど、もはやもう最新のOSとか自分には無縁なのでは?と思い始めているのですね。現在earlyシリーズは二束三文、Midシリーズは数万で入手可能なのでそのあたりで手を打とうかなと。Lateシリーズはさすがに安くて五万はするし、形もあれだし。
とりあえずPCでやることなんてたかが知れてるので、ソフト複数たちあげても音声や動画が駒落ちしない程度の性能があればそれでいいとかそんなレベルなんです。高度な処理なんてしないし出来ないし。まぁ優先的に進めたいわ。そんなところ。
www.youtube.comついさっきyoutubeのお奨めに表示されたんだけどなかなか秀逸。キスまではいいみたいですよ。抱かれかけるシリーズかなりの数上がっているのでお暇潰しに!