五十嵐麻利江「海を感じる時」

Macproは半日コンセント抜いておいたらウソのように安定してきた。もう深く追求する気も失せた。



79年。中沢けいの同名小説をレコード化。小説を映画化という話はよく聞くが、小説をレコードにする(朗読ドラマではない)ってのはこの頃流行っていたのかしら?なんだか無茶な香がしてきますが、その小説を軸に全曲の書き下ろし監修するのは小椋佳で楽曲そのものの手癖はそのまんま小椋佳なので特に原作の存在意義は感じないのですが、評価に関して問題が生じた時にそのまま原作や歌手に苦情を丸投げできる利点はあるのかもしれません。起用された歌手は五十嵐麻利江という新人のようですが、1曲目冒頭聞こえてくる声が男の声なので「なんて男らしい声の女性なのだろう。もしくは女性みたいな名前の男性なのか?」と錯覚させておいて、曲後半から歌い出すという、凄く変な序盤。ざけんなよ。この女性はたぶんすごく歌が上手いようです。小椋佳が制作時にたぶんこさえたと思われる小椋の歌入りデモテープを何度も何度も聞いたのでしょう。小椋佳の歌のクセや節調までも完コピです。もう小椋が歌っちゃえよってレベル。でも小説の世界観をSSWがそのまま歌うってのはいろいろ抵抗があったのかもしれません。あくまでレコードでは人柱を立てて自分そっくりに歌わせる。アルバム冒頭の男性の声から女性へのメタモルフォーゼもそういう、意思表示というか、小椋の自意識の表れかも知れません。バッキングはサディスティックス系というか、高橋幸宏小原礼鈴木茂松原正樹等々異様に豪華です。内容は家庭環境に不満を持つ母子家庭の少女が最初の恋に破れやけになり好きでもない男と同棲するがそれも悪くないと幸せを感じ始めたらその関係さえも危うくなり改めて親の心情も理解出来てきて最後は海辺に佇んじゃいましたっていう感じです。





海を感じる時
五十嵐麻利江, ...
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