植田ひとみ「蜃気楼」

今日のデイキャッチで今年はニイニイゼミの当たり年と言っていたが、確かに多い気はする。クマゼミはまだしもナガサキアゲハの話題にまで言及してくれて胸熱だったわ。podcast上がったら聞き直すわ。デイキャッチpodcast7/17(木)ニュースクリップ


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見本盤を安めで入手。
全曲山本幸三郎編曲の初期浅川マキを鈍角に長閑にしたような、でもとってもわかりやすくとっつきやすい場末臭満載のアルバム。エポックになるのはやはり宇崎竜童作品ということになるのだろうが、あまりに歌謡曲作法のそれらよりは島武実/山本幸三郎書き下ろしによるその他のほうが明らかに新鮮で画期的。混沌と様々なジャンルが混在して特に纏まろうという意志も気配もなく漂ってくる感じが快感。でもね、すごく斬新とかありえないという感触は皆無で、へーずらこいて平然とやって来ます。ロック、フォーク作法を避けてやさぐれの悪さを再現するとこういう感じになるのかしら。それにしても植田ひとみは日本語を明瞭に歌うよね。こういうジャンル特有の何歌ってるかわかんねってところが微塵もない。「人生はカルナバル」はわりとラテン、サンバ、ボッサに特化していたが、「蜃気楼」はジャズをとびきり下世話にメイクしているのでこんなのジャズボーカルとか言い出したら大惨事になるわ、とりあえずいろいろ混ぜて特化は避けようという意志が働いたかどうかは分からないがそんな感じのアルバムです。「こんなジャズボーカルアルバムがあったらいやだ」みたいな典型。でも面子は和ジャズの大御所。名作でしょう。やはり。





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