「シルエット」松田聖子

マスターサウンド盤の「シルエット」が出てきたので聞いている。
このアルバムは傑作「ノースウインド」の後作。三浦徳子ワークスでも屈指の傑作「チェリーブラッサム」「夏の扉」という松本隆以前の最高峰シングルを2曲も収録したサードアルバム。
このアルバムがイマイチな印象なのは昔から変わらないのだけど、兎に角聖子ちゃんの歌唱コンディションがすこぶる悪い。ノースウインドまではすっこーんすっこーん突き抜けてた声の高域がどん詰まっている。風邪引きだったのかな?変声期?多忙歌いすぎの声嗄れ?一見夏っぽいアルバムだけど、くすんだ感じのジャケからもわかるように内容はちぐはぐ。夏夏したアルバムではない。でいて聖子ちゃんの声もどこか不調となると持って行き場がないです。その印象は未だに払拭できなかった。財津和夫の「セイリング」だけはこの低調の聖子歌唱にドンピシャなマイナーで名曲だけど。
この次のアルバムが「風立ちぬ」で布陣を一新。もしスタッフが聖子の声の異変を察知して歌唱の方向性を変えてきたのだとしたら、聖子のスタッフはどんだけ有能だったの?ってはなしだよな。風立ちぬ以降の聖子ちゃんは声嗄れがデフォになったし。




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