中森明菜「cross my palm」

このアルバム、持ってたけど聞いたこと無かったの。
持ってるのに聞かないってなんかひどいことよね。はなからそれだものね。
ジャンクでLP見つけてインナーの写真みたら思わず吹き出してしまって。
明菜が扉でがばーってやってるやつ。あんまりだった。買ったわ。
なんというか、この時期の音源をCDで聞くのがすごく憂鬱なのよね。
CDって時点で音が沈んでるじゃない。なんとなくそれで敬遠していた。
ファム・ファタール」も未聴なのよ。同理由で。
「クルーズ」は聞きまくっていたくせにね。気まぐれなものなの。
アナログなら多少はその沈みから解消されるかしらと期待を込めて。
レコードはそれなりに単調ではないわ。その意味では飽きない。通して聞けた。
このアルバムで明菜はいろんな唱法にチャレンジしててその全てが講を奏していない。
そもそも英語だったり対米仕様だったりで不利な条件が多いのだが、
ものによっては明菜とさえ判別つかないレベルで異化、相殺されているし。
変な歌い方しすぎてまともに音程とれてない曲も多い。
音もチープだしな。utadaもそうだったけど対米仕様=チープは定番なのかしら?
一曲目はレベッカの「white sunday」みたいなマイナーな曲。
もうここで既に洋楽的じゃないじゃん。レベッカのもとは洋楽的だったかもしれないけど。
レベッカを経た私の耳ではもうこれは邦楽の範疇だわ。
まぁいいです。いろんな意味で中途半端な内容だろうことは想定内。
このアルバムで明菜はどんなボーカルを想定して唄ったのかな。英語じゃ歌世界もまともにイメージできはしなかったろうに。ただメロディとリズムに委ねて唄うだけだったのかな。
数ある海外仕様のアルバムあれどここまで本人やスタッフ共々が売れる手応えを感じるに至らなかったアルバムもないかもしれない。たとえそれでも結果はみんな同じだったんだから明菜が負けを感じる必要はこれっぽちもないわけだけど。
A面最後の曲は「Blonde」の英語版。このボーカルが一番狂ってる。聞き所は此処かしら。