あてにはならない冷たい男だけど

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去年一番最後に買ったレコードは光GENJIのファーストだった。
今年最初に買ったレコードが仲村トオルの「新宿純愛物語」のサントラ。

西寺郷太が「日本ポップス史に燦然と輝く歴史的名盤」といいきった光ゲンジのファースト。
そこまで言われたら買わないわけにはいかないよね。ところで光ゲンジ。
私、80年代末期にプログレに没頭していた時期があってその当時の邦楽がすっぽり脱けおちていたりするのよ。ユーミンのシンクラビア・サウンドにしたったのはそれこそ90年代の半ば、ダイアモンドダストがワゴンで捨て値で列びだした頃よ。リアルタイムでもラジオでは耳にしていたけど熱心じゃなかったのよ。光ゲンジも音楽というよりは、なにやら猥褻なものがテレビに出ているという印象しかなかったの。光ゲンジは猥褻だったし、時をえて未だに猥褻度では他のジャニーズの追随を許さない。最初の二枚のシングルにある翳りというか喪失というか、女の子が処女喪失を高らかに歌う唄はいくらでもあるが、男子が童貞でない何か、失うことで大人にならないなにかを奪われて壊れていくさまを唄ったものはあまり無いです。アスカはえげつないというか、ジャニーズの本質を楽曲に潜めて公然と表出させたわけだから確信犯だったのだとは思う。このアルバムはA面がアスカ、B面がチャゲという構成でファーストシングル「スターライト」が共作、というよりは分業を重ねたという特殊な形態をもっている。この部分が当時感じた以上に作品として凝った印象を与える。キャニオンレコードのアナログは音が悪いと勝手に思ってたけどこのアルバムは音質は悪くない。片面4曲づつでカッティングも深いのかもしれないけど。