デカパン

定期券更新したので久し振りにときわ台の中古レコード屋に行ってみた。
開店が午後二時だったので数十分程度近所を散策して時間を潰すことにした。
小島慶子のラジオでは宇多丸島本和彦の話をしている。
逆境ナインってこの人が書いてたんだ。
しばらく公園のベンチで鳩に見とれていたら2時になったので公園の逆の出口からレコード屋に向かったらえらい遠回りになった。びっくりした。
今思えばこれも今日の出来事の布石だったかもしれない。
前方の逆通路に白T短パンにサンダルの殿方がいる。
短パンは水色にグレイが混じったよな色で「それ、どこで売ってるんですか?」と問いつめたくなる様な完璧なフォルム。相当なおしゃれさんだ。それが二十歩ほど歩くとずり落ちてその度におなかの上までぐいっと引き上げる。着こなしも完璧である。最初10メートルは離れていたが、私も自然と小走りになり5メートルくらいまで詰めた。その間彼は自販機に見とれたり(買わない)突然立ち止まったり、誰もいない暗いタバコ屋を覗き込んでいたり、なかなかなやり手である。もう虜である。そのうち中古レコード屋近くまで来たのでレコード屋側の通路に移るべく道路を渡り更に彼に接近した。ざんばらメガネに腫れまぶた吊り目。結婚するならこういう人。彼は再び自販機に見とれ、私は横を通り過ぎて見送った。
有難うときわ台。天使に逢えました。