谷山浩子「鏡の中のあなたへ」

イメージ 1

このこのアルバムは中島みゆきでいうところの「生きていてもいいですか」にあたるアルバムだと某HPで紹介されていたので早速借りてみた。「暗い」「重い」と形容されるアルバム。でも単純に重いの暗いの云ってもその中にはいろいろな種類があって、主だったところで三つくらいに分かれると思う。一つは「悲恋」もう一つは「出生の暗さ」そしてこの谷山浩子のアルバムが該当するだろうそれは「ノイローゼ」。中島みゆきの曲って、暗い、重いと形容されがちだが「ノイローゼ」って感じの曲、皆無じゃん?根本的に病んでないでしょ?足もとちゃんと見えてるよね?テーマ的に病んでも致し方ないような「うらみ・ます」「春までなんぼ」「クレンジングクリーム」とかでさえ、ノイローゼには至らないんだよな。理性はしっかりしてる。瞳孔ひらきっぱなしってことはない。だから中島みゆきの曲で心理的、生理的に怖いって曲無いと思う。で、谷山さんのこのアルバムを聞いてみると、ジャケ写を見ても一目瞭然ですが、瞳孔がやや開きガチ。ということで根本的に中島みゆきの世界とはまた別なのですが、谷山浩子のキャリアで凹にあたるということでは確かのようです。で、そのノイローゼの方向なのですが、三十路過ぎの行き遅れ女のノイローゼ(九重佑三子の「また一人」とか)は大変好むところなのですが、二十歳そこそこのまだ青い感性のノイローゼっていうのはちょっと、酸っぱい。なので私にとってこのアルバムは全然暗くないし、重くない。青春ノイローゼです。治ります。ちゃんと。