辻沢杏子「杏子…ストーリー」

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http://jp.youtube.com/watch?v=pm-d_XS8-2A
和久井映見ポリスターから社運をかけてデビューした時、だれもが感じた「これ、アイドル?」感。「ワイン注ぎましょ 火を点しましょ だけどあなたが マイロンリー・グッパイ・クラブ」である。接客業である。デビュー曲から接客女性を扱う歌。これはもはや、子供対象ではない。親父キラーとして仕組まれたアイドルソングだ。案の定、和久井映見ポリスターのたたみかけるようなリリース攻勢にもかかわらず、売り上げ的には一部的、というか、明らかに振るわなかった。和久井映見が歌手をしていたという事実を知らない人は結構多いと思う。女優で大成してからはますます片手間的、そして今は無かった過去の如くきれいに歌手活動もフェイドアウトし女優にシフトした。お水系アイドル。子供には敷居が高く、大人にはジャリっぽい。そして、もしかしたらその元祖がこの「辻沢杏子」ではないか、と思う。
デビュー曲「サヨナラMr....」の「もう泣かない女になってみせるわ」。当時、小学生だった私はこの歌詞と旋律とアイドルという組み合わせの違和感に震えた。この曲はスマッシュヒットにはなったが、やはり、というか、後は続かなかった。この曲、久しぶりに聞いた。アルバム全体を聞き終えて思うのは、やはり歌唱力が拙すぎる。あと多少なり声に味わい深い憂いでもあればいいのだけど、今ひとつだ。曲はみんなキャピキャピのアイドルソングとは一線を化した、なんというか、初期の明菜のアルバムに入っているような翳りがちなバラード群に印象が似ている。
稲中の中に井沢ひろみが神谷に言う名ぜりふ「その白いハイソックスやめ! 昔の裏ビデオ思い出す」っていうのがあるが、なんだかそんな感じがする。ちなみに後にヘアヌードも披露したらしい。
「エヴリデイ・エヴリナイト」は豊島たづみのカバーのようだ。なんとも。