小柳ルミ子「たそがれラブコール」

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小柳ルミ子のアルバムはほんとハズレないなぁ。帯の「黄昏どきのうるおいを感じさせる~」まさにその通り。暮れかかるあまり高級でない飲食街、盛り場って感じの雰囲気(曲の内容がそういうっていうんじゃなく、そういう場所でかかっていると凄く馴染んでしまうだろうなという雰囲気)。81年作なので、歌謡曲に打ち込みがおしよせた時期だとおもうんだけど、そういう感じ皆無で、これが82、83年となるともう、こういうアレンジってほとんど無くなっていったように思う。ほんと末期の純粋な歌謡アルバム。流行歌手の知らない曲などシングルのB面だけも嫌気がさしてしまう私だけど、一曲目冒頭の町のノイズだけでがっつりいかれちゃった。小柳ルミ子は現状のていたらくぶりからこの先の再評価は相当難しい大物シンガーのひとりだと思うが、デビューから80年代までの楽曲の良さ、恵まれっぷり(さすがナベプロ)、そしてどんな曲にも嫌味無くすっと寄り添って歌いこなしてしまう才能、大袈裟に「すごい!」とか「天才」っていうんじゃ無いが、こういう人って意外と少ないんだよねって素直に思う。