根岸とし江「音信川」

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池袋パルコ別館8Fの中古レコード市、昨日から一万枚増設したっていうんで行ってみた。富三郎の「諸行無常」のシングルあったけど有線放送流れだったので買わなかった。750円。増設コーナー見たけど、それほどめぼしいモノは・・・。ゴダイゴのカドマンドゥー500円だったから買ってみた。あと、根岸とし江のアルバム。女優さんです。女優さんのアルバムって、シングル一枚凝ってみて、残りは水増ししてあつらえたようなアルバムか、とても凝ったコンセプトものかのどちらがだけど、このアルバムは後者。しかもアルバムの楽曲をひとりの人が書き下ろしているので(大津彰)全体として軸がぶれることなく纏まっている。楽曲も変に男女だったり、夜街だったり、演歌だったりせず(アルバムタイトルが「音信川」だから、演歌ものかなとも思った)、ノスタルジーでやさぐれという、私の最も好物とするところを突いてくる。ラストの七分近い大作「灰色の夢」は、波の音に始まり、詩の朗読、やがてメロトロンが鳴り響く郷愁の嵐の展開、最後はまた波の音で収束という、夢心地な一曲。ハミングが美しい一曲目の「夢の中で踊ってあげる」と共に、もう、この二曲あればおなかいっぱいってかんじの、でいて全体としても完成度の高いアルバムでした。藤真利子のアルバムみたく変に味付け濃すぎないのも私好み。

こちらに根岸さん本人によるアルバム制作のいきさつなどの解説がありました。
http://myako.net/toshie/otozure/zidai.html

どうりで。完成度高いはずだわ。オークションでもそれほどレアじゃないみたいなんで興味ある方は購入してみては。