ケイト・セント・ジョンズ「夜のいたずら」

イメージ 1

12年くらい前に渋谷のタワーレコード(もう、その当時は現在の場所に移転済み)で試聴して買った記憶があるケイト・セント・ジョンズのソロが久々に埋没CD内から出てきたので聞いています。ケイト・セント・ジョンズといえば、ドリームアカデミーとかが有名だと思うのですが、あの曲しか知りません。ヴァージニア・アストレイにも関係してましたっけ?忘れました。まぁいいんです。とりあえずこのアルバム。当時は寝際に良く聞いていました。アコースティックなアレンジなので、今聞いても当時と遜色ない印象です。二曲目の「パリス・スカイ」なんかは、カーペンターズのアレにそっくりですね。当時は気にならなかったのですが。でもいいです。このアルバムの怖いところは幼少期のありもしないようなトラウマを勝手に掘り起こされるような、危なげなノスタルジーにあると思います。禁じられた遊びのような、あくまで日本情緒豊かなペーソス溢れるノスタルジーではなく、古いヨーロッパ映画に出てくるような薄いカーテン越しに淡い光が差してくるような、その先の管理の行き届いた庭園で戯れる幼い子供たちがなにやらやっている子供らしい好奇心に満ちたいたずら、そんなことがいつのまに客観から主観になっていくような、そんな感じが古いセピアのフィルムさながらに頭の中にじんわり広がるのです。その封印を解いてくれる凄すぎる曲が3曲目と、日本でのボーナストラック15曲目の曲。なのでこれから聞こうかなという方はなるべく日本版の中古を入手するのが良いと思います。