ロバート・フィリップ「レット・ザ・パワー・フォール」

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アナログ盤をデジタルに変換して楽しんでいます。
アナログ盤で持っていた音源は後にCDで買い直したものもいっぱいあるのですが、中にはアナログでもたいして聞き込まずにCDで買い直すこともせずレコード棚で埃にまみれているものも多数あったりします。で、思い立ったようにその一角をちょっと掘り起こしてデジタル変換候補LPを選んで変換を始めてみました。昨日と今日で変換したLPはざっとこんなレパートリーです。
デーヴォ「シャウト」
ジョン・ハッセルとイーノ「ポッシブル・ミュージック」
ハロルド・バッド「パビリオン・オブ・ドリームス」
ロバート・フィリップ「エクスポジャー」
リーグ・オブ・ジェントルマン「ゴッド・セイブ・ザ・キング
ニック・メイソン「フィクション・スポーツ」
ウォブル・エッジ・チューカイ「スネーク・チャーム」
と、ざっとこんな感じ。微妙に外しているライン(ハロルド・バッドは評価高いけど)です。
で、あらためてこの「レット・ザ・パワー・フォール」を聞き直しているわけですが、当時「何これ?」だった理由がよくわかります。フリップ翁開発の楽器「フィリッパートニクス」満載のこのアルバムは当時、全く持って翁の自己満足アルバムとしか思えなかったものです。フィリップのあの、チューブのようなつるっとしたギター音が、パオーパオー輪唱しているだけなのですから。でも、今聞いてみると意外と普通です。耳が肥えたのか、ひどい音楽聞き過ぎた弊害か。個々の音が明瞭ってなだけで、音質の悪いMP3ファイルを聞くよりよっぽど快適に聞こえてしまうのだから不思議なものです。眠れない真夜中に読書のバックに微音でかけておくのがベストな音楽かもしれません。でも、それにはもっと適した音楽が世の中に五万とあるのも事実です。「イブニング・スター」とか、あのあたりの印象かわかりませんが、フィリッパートニクスの音聞くと、やけに夜明け前っぽい気持ちになり、ちょっと気持ちが落ち着いたりします。それ以下でも以上でもないです。