フランク永井「マホガニーのカウンター」

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フランクをデジタル化。フランクの活動終期のオリジナルアルバム(1983年)。
そもそもアルバム「Woman」が1981年、そこから翌年にシングルとして「Woman」がリ・カットされる。そしてその翌年83年に発売される「マホガニーのカウンター」にも「Woman」が収録されている。ここでやっと成就されたと採るべきか水増しとして再編されたと採るべきか。
山下達郎とのプロデュースワークの経緯は山下の通販CDに後述されているが、「アルバム一枚プロデュースするつもりが会社と決裂してシングルのみにとどまった」というもの。81年のアルバム「Woman」は山達の2曲以外は時流の歌謡曲カバーというだましアルバムだったが、「マホガニー~」はそれを主軸に新たに全曲書き下ろしのオリジナルアルバムに仕上げた。よくよく考えると全曲書き下ろしのアルバム自体フランクは極度に少なく、ざっと思いつくもので幻の筒美京平との芸術祭出品アルバムとこのアルバムくらいしか思いあたらない。当時のビクターのスタッフが「全曲書き下ろし」というあたりで仮に難色を示したというのなら経費以外にもその辺の従来型の発想ゆえとして考えられなくもない。2年後にオリジナルとして再編されたこのアルバムには山達の埋め合わせとして小椋佳、来生兄弟が起用されている。山達のシティサウンドを更に、シルバーカラーのアダルトポップという趣に仕上げることに成功(?)した。