古谷野とも子「青春の片隅で」

70年代中期のSSWの人。長谷川きよしが2曲、楽曲提供しているので80円だし買ってみた。この人はすごいな。何がスゴイって、歌が上手でいらっしゃらないところがスゴイ。雰囲気で聞かすとかそういうんでもない。歌えない女優がおあつらえで歌いましたというレベルの歌唱なのにSSWなのがすごい。SSWなのに歌唱法はムード秘宝館に近いのがスゴイ。音痴というより調子はずれているというほうが正しい歌唱だ。最高。下成佐登子とか福島邦子なんかには特に何も感じるところ無かったけれど、古谷野とも子はちょっとやばいな。卑怯だな。何の苦労もなく生きてきたくせに深刻ぶったような歌うたおうとしたけどやっぱり軽薄になっちゃった感もいい。曲も歌詞もぜんぜん頭に残らないけれどこの歌唱はずるすぎる。その辺をみこまれてアルバム四枚も出しちゃっていたりするんだろうな。さすがキング。