豊島たづみ「Best Selection」

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豊島たづみのCDは二枚しか出てないが、一枚は「とまどいトワイライト」の選書盤ともう一枚がこの「Best Selection」。ちょっと萎びた都会感覚。二十後半~三十前半の独身OLの孤独感をボッサなブルースで綴る高品位ポップス。時代が時代なら今井美樹くらいの待遇で受け入れられたかもしれないのだが「OL騙し」市場が確立していない時代においてはずいぶん苦戦を強いられたようだ。ラストアルバム「Lonely one」の完成度はいうまでもないのだけど、ここに収録されているシングル群も地味ながらなかなかいい。現役時代に大きなブレイクポイント(たとえ一発屋であっても)のない流行歌手はなかなか再評価の対象にもなりずらいのでしょうけど、こういうさりげない歌謡がまた脚光をあびてもよいようなきもするな。70年代後期のシンガーでは石黒ケイと並んで一押しなのが豊島たづみです。このベストも全12曲とぜんぜん消化不良なのでゴールデン☆ベストシリーズあたりに豊島たづみ、なんとか加えて頂けませんでしょうかねぇ。