ガンつけられている

隣のクラスの土田似のしゃくれにガンつけられている。思い起こせば、一学期の終わり頃、救命の合同授業あたりから、視界に不穏なものを感じ始めたのだ。
「なんか、見ているのが居るな」
私は大人しく暮らしている。とりわけ集団の中では苔生す地蔵の如く、存在は隠しているのに、空気に徹しているのに、何故なのだろう。地蔵マニアか?
そもそも、この土田似のしゃくれとは今まで一度として接点がないし、接点になるような取り巻きもない。極めて遠いと思われるそのしゃくれが私にガンをつけている。
地蔵マニアか?そのうち賽銭でもくれるのだろうか。