藤村美樹「夢恋人」

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松本/細野コンビでヒットしたシングル「夢・恋・人」を収録した初ソロにして唯一のアルバム。この曲の印象が大きくて、このアルバムって細野さんのフルプロデュースだったような錯覚にさえ陥っていたのだけど、実は関わっているのはシングルのA/Bとアルバム書き下ろし二曲のみ。その他6曲中5曲は藤村美樹本人による作曲だったりする。なんだか全体としてパンチにかけるアルバムだと当時から思っていたがその辺に原因があったのかも。あと、先のシングルA/B以外の作詞は松本隆じゃないのもダメ。松尾由紀夫って私の記憶が正しければ後にPSY・Sなんかの作詞をしていた人だろうか。初期の安全地帯とか。PSY・Sとの相性は抜群だったけど、なんだかこのアルバムにしろ安全地帯にしろ、微妙なんだよなぁ。あと細野さん以外の曲は幸宏、白井良明大村憲司なんかがアレンジしているが、見事にまとまっていないのね。バラエティ豊かとか個性的楽曲というレベルじゃなく、散漫。そんな中意外といいのが大村憲司アレンジによる「無垢の花束」。オーソドックスなポップスだけど、アルバム曲なんてこのくらい普通でいいんじゃないかなぁ。白井良明氏アレンジの二曲はらしいかんじだけど見事浮いてるなぁ。女性ものプロデュースでは定評のある幸宏も大人しすぎるし。あまり繰り返し聞こうって気になるアルバムではないんだよね。残念ながら。