朝丘雪路「別れのスナック」

元祖バーバパパこと朝丘雪路の75年のアルバムだそうだ。朝丘雪路といえば津川雅彦のアレということで、なかなかたいしたもんですが、どちらかといえば女優の認識が強い印象もあるけど、かの「魅惑のムード秘宝館箱」に二曲ものアレな曲をエントリーさせるなど、歌手としてのスタンスもなかなかアレ気味でいい感じですね。このアルバムですが、そうしたアレな時期を経て、リラックスしたムードサウンドを聴かせてくれる好盤に仕上がっています。歌は安定していて上手いですし、あえて言えばハスキーじゃない松尾和子みたいなかんじ。収録曲は有名曲が多いですが、たぶん、他の方の既存のあらゆるバージョンよりメロウでウイスパーでスイーツです。ほとんどイージー・リスニングにも近いマイルドさ。選書盤で復刻された理由も伺えるなかなかいい内容でした。