浅川マキ見てきた

新宿ピットイン3daysの中日。
歌声だけ聞いていると、昔のレコードと全く遜色ないのです。あの浅川マキです。
団塊のお父さん方たちはうつむいて目を閉じて耳を傾けて聞いていましたが、まぶたの奥には遠い日のかの姿が、スポットライトが、甦っていたのかもしれませんね。
ただし、歌われる楽曲のとくに古いものはほぼアカペラ。独唱です。これは救われます。だって、2008年のこのご時世に浅川マキのあの空気感を伝えきれるような演奏はまずありえないとおもうからです。いさぎのよい選択です。向井滋春、セシル・モンロー両氏の演奏も骨格であって余計なものは何もなく。解釈は聞く側に任された感じです。
当時のエピソードを交えて寺山修司の話などもしてくれて(「かもめ」は当初13番まであったとか)合間のトークでは会場も沸いていました。幻の「ロング・グッドバイ」も聞くことが出来た。
アンコールラストはなんと美空ひばりの「悲しき口笛」。これがね、激ウマなの。なかなかよいものをきかせていただきました。